
「MOTHER2みたいなゲームやりてぇ〜」と、1994年発売のゲームをプレイ後、なかなか続編が出てこなくてヤキモキした年月を送ってました。
2006年に待望のMOTHER3が発売されて、MOTHER2に心を奪われてた私はMOTHER3を発売日にプレイして、糸井さんのテキスト溢れるRPGに感動したり。展開の衝撃に落ち込んだり。
エンディングを迎えて、果たしてこれはハッピーエンドなのか。物悲しい、心に穴が空いた余韻に浸りながら、私はこう思いました。
「俺がやりたかったMOTHER2みたいなのはコレじゃねぇ」と(笑)
個人的にMOTHER3は肯定派です。
日常がどんどん壊れていく様と、多種多様な人が生きていき、変化していく町並みに心は動かされました。
それでも、ずーっと追い求めていた「MOTHER2みたいなゲームがやりたい」欲とは違う物だったのは間違いないです。
MOTHER3を経て、糸井さん本人から「4は出さない」という情報もあったりと、もう叶わない夢を持っていましたが、今回ファンゲームのMORNINGをプレイして感動しました。
ここに「MOTHER2みたいなゲームがやりてぇ〜」欲をこれでもかと具現化してくれた作品がありました!

こんなに愛が詰まった作品があったとは!
長年叶わなかった夢がここに!これが俺が求めていたものだ!と感じるほど素晴らしいゲームでした。
そしてこの作者のMOTHER愛にリスペクトを感じました。
以下、ネタバレなしでクリアレビューを書いていきます。
【良かったところ】
・遊び心のあるテキスト
MOTHERシリーズの魅力って何?となると、様々な要素があります。
ただナンバリングそれぞれに好きなポイントがありますが、シリーズで共通してあるのは「糸井さんの遊び心のあるテキスト」が挙げられるのではないでしょうか。
MORNINGを作った作者は糸井さんではありませんが、この遊び心のあるテキストがふんだんに出てきます。
正直ファンゲームって言ったって、仲間キャラクターや街並みを「っぽく」するだけならありそうだなと。でもその素材をただ並べただけじゃ、あんまりMOTHER風ゲームとか言わないよな〜。なーんて思ってました。
この作品の最初の町でその考えは吹っ飛びます。
住人、看板、家々など細部にわたって「愛」が詰まってます。
フラグを立てるためじゃなく。
今のタイパだなんだと真逆の境地。
「愛のある無駄」が最初の町で溢れまくっているのです!
この最初の町をウロウロしているだけで作者のMOTHER愛にリスペクトを抱いてしまいます!!
・仲間キャラクターの掘り下げは本編以上
MOTHER2に限ってで、乱暴にいうと主人公のネスが優遇されてます。それはそれはシステム面もそうですが、マジカント関連が正にで、ネス以外の仲間は乱暴に言うとオマケ。ポーラが必須なだけで、ラスボスはジェフもプーも最悪気絶しててもいい。
雑に言うとMOTHER2って上記の感じですが、MORNINGはもう少し仲間キャラクターに重点を置いています。
初期こそMOTHER1や2のように、仲間キャラが「PSIを使う女の子」「メカに強い男の子」みたいな、「MOTHERっぽいよね!」と見える仲間キャラが配置されてます。
ともすれば記号みたいなもので。
前述したテキストやMOTHER2っぽい町並みにして、仲間キャラクターはただ「っぽい」キャラを配置しただけと感じてました。
が、中盤以降はガラッと変わります。
勿論MOTHER2ベースで作られていて、前半は「っぽいな〜」なんて感じてあまり仲間キャラを意識していませんでしたが、中盤以降は仲間キャラクターの彼らに感情移入するようになりました。
10代の少年少女が持つ将来への不安や親への反抗など、少し青臭いところも上手く表現していて、ただMOTHER2のファンゲームとしてだけではない。仲間キャラクター一人一人に愛情を感じました。
また更に掘り進めていくと決して聖人君子ではない。あるキャラの幼年期時代は「子供ゆえの残虐性」を持っていたんだなぁと感じるエピソードもあったりと。
終わってみれば主人公よりも仲間キャラクターそれぞれを好きになっている自分がいました。
ここまで好きになるのはある意味本編以上に仲間キャラクターへの見せ場を作った要因かなと思います。
・豊富なサブイベ

クリアしてから攻略情報を確認したところ「そんなのわからんよ」ってくらいまで細かいやり込み要素が。
通常のサブイベだけじゃなく、時限式だったり。中には本編の王者の剣のように、確率で強い装備が手に入る雑魚キャラと何度も戦えるイベントなど。
また各キャラ最強装備などのために用意されているエクストラボス関連も豊富。
この辺りも本編以上にやり込み要素として面白いポイントの1つになっていますね。
【悪かったところ】
・一部、他作品のオマージュが入っている
ファンゲームのため作者の好きにすればいいと個人的に思っていますが、賛否ありそうなのが他作品のオマージュが含まれているところですね。
(個人的には容認派)
元ネタがわかるのは3つ。デトロイメタルシティ、ゴールデンカムイ、魔法陣グルグル。他にもあるかは不明です。
デトロイメタルシティは、本編でいうとトンズラブラザーズのブルースバンドみたいなものを、デスメタルバンドに変えたようなもんかなぁとは思いますが。
残り2つは許容出来るかどうか。
この辺はプレイヤーの好みが分かれそうなポイントかなと思いました。
・全滅したらゲームオーバー

ツクール系の仕様だったりなのかそんなに目くじら立てるほどの話ではないのですが。
この辺も難易度関連として人による部分かと思いますが、全滅したら病院から再開ではなく、そのままゲームオーバーしてセーブしたところからになります。
慎重なプレイヤーならば、ボス前の宝箱回収→町に戻ってセーブ→ボスに挑む。で回避出来るものなのでそこまで目くじらを立てるほどではないのですが。
難易度下がりますが、理想を言えばダンジョン途中とかに電話くらいどこかに置いてもらうか、携帯電話みたいなのでどこでもセーブ出来ると良かったなぁ〜とは思いました。
と言うのも、初見で見抜けなかった自分が悪いのですが、先程のMOTHER1並に分かりづらいマップがありまして。
ガーッと宝箱関連を開けてマッピングして、最後に「あそこがボスっぽいな。その前のエリアに戻って上の扉をあと探したらセーブして戻ろうかなー」と先に進んでみたら、変なキャラがいたので話しかける。
→今の時点じゃ絶対に勝てないエクストラボスだった!
……という事態がありました(笑)
結果、戦闘に入った時点で逃げることも叶わず。
2ターンでパーティが全滅してセーブ地点からやり直し……というのがありました(笑)
最初のエクストラボスは、手前にネズミがいて「エクストラボスっちゅうんは戦っても戦わなくても本編には云々」みたいな説明がありましたが、次に会ったエクストラボスは気づかず話しかけてしまい、不用意に戦闘になってしまったというミスが生じました(笑)
まぁ、こういったミスも思い出に残るからいいのですが、セーブさえ出来てれば。もしくはエクストラボスだけ「本当にいいですか?」みたいな選択肢さえあればなぁ……とは思いました。
【感想】

悪いところに挙げたのは、人による部分があるため限定的。基本的には良い部分のみで出来た良作!
とにかく「MOTHER2っぽい作品やりてぇ〜」勢は絶対プレイした方がいいです!
またゲーム本編の感想とは別として良い部分にも挙げていなかったのですが、攻略情報がMOTHER2の攻略本風のものを作っておられました。
HP:
http://motherppoi.web.fc2.com/hyakka.html
多分このHP事態も作者さんが作られてたのかな?
途中で止まってしまってますが、各町のマップが見られるのが良いのと、攻略情報の見せ方がMOTHER2の攻略本読んでるみたいな内容にしてて最高です!
作者のMOTHERシリーズへの愛の深さに感服するばかりです。かなり愛の強い作品をプレイ出来ました!